死にかけた話 ~アラハバット~

アラハバットでもカウチサーフィンを使って現地の方の家に泊まらせてもらった。

お名前サウラブさん(写真の右の方 )
個人塾の先生をしてる青年。

電車が遅れて、駅に着いたのは21時過ぎだったにも関わらず、バイクで駅まで迎えに来てくれて、前回の記事に書いたアラハバットの町もバイクの後ろに乗せて1日案内してくれた、超優しい青年。

事件はサウラブさんの家に着いた時に遡る。

家に着いて「水飲む?」と聞かれた。

※インドの水は汚いので町のレストランや家で出される水は飲んではいけないと、旅行者の間ではよく言われている。

なので、いつもなら「自分の水あるから」と断る所。

が、運悪く、その時は水を持ってなかった。
さらに運悪く、長時間の電車移動の後で喉がカラッカラ。

チラッと見ると冷蔵庫からキレイ目なボトルに入ってる水を取り出してる。

(あれなら大丈夫か・・・。)

と、コップ一杯の水をもらった。

飲んだ瞬間から胃に何かが溜まってるような違和感はあった。

嫌な予感は後に的中することになる。

翌日、前回の記事に書いたサンガムやアラハバットの町を案内してもらって、家に着いて、しばらくすると・・・

悪寒。

かなりハードな悪寒。

と猛烈な下痢。

小・中・高と皆勤賞のバカ健康な自分の経験上では人生最大級の悪寒。

大学生の時にやったおたふく風邪の40度越えと同じくらいの勢い。

絶対水が原因や・・・。

と己の甘い判断を悔やむ。

サウラブさんの友人の誕生会に行く予定で、自分が熱あるからサウラブさんは行かないと言いだしたけど、それは申し訳ないからお願いして誕生会に行ってもらった。

さて、熱の時に大切なのは何よりも水分補給!

・・・。

・・・はっ!水分?!

この家で提供してもらえる水は「例の水」

水分補給できても病状を悪化させるのは目に見えてる。そんなことしてたら、いつまでたっても治らん。というか、いつか死ぬ。

原因と解決策が同じ「水」という危機的状況。

外に水を買いに行かねば。

痛む関節に無理を言って立ち上がると、部屋にサウラブさんのお母さん(推定60代後半)が入ってきた。

ほとんど英語が話せないお母さん。
フィジーで培った拙いヒンディー語を駆使して「水を買いに行きたい」と伝える。
答えは、

「NO 」

え!?なんで?!

お母さんの言う単語は

「No」
「My son」
「Not allowed」

の三つ。

分かるヒンディー語と三つの単語からお母さんは「息子が家で安静にさせてと言ったから、外に出るのはダメ」ということを言ってるんだと分かった。

もう、その息子の言いつけを守る意志のと硬さが半端ない。何を言っても答えは

「No」

水を買いに行くだけやのに「プリーーーーズ!!」って言ってる自分の状況にだんだん笑いが込み上げてくる。

お母さん曰く、風邪の時は

「何も飲まずに食べる」

らしい。

風邪への対処法が鬼畜。

※後でサウラブさんにも同じこと言われたのでインドでは(or この家では)そう考えられてるみたい。

しかも、ここはインド。

もらえるのは99.99%

カレー(味の何か)

僕の腸は今、緊急事態。そんな所にあんな香辛料たっぷりのものぶち込んだら、腸がやられる。

つまり、言われた通りにしていると、「例の水」すらもらえず、塩分濃いめのカレーが提供されるみたい。

祝、脱水症状確定。

いよいよ、死が見えてきた。

食べなさい!

いらない!

水買いに行かせて!

ダメ!

のやり取りを繰り返す。

あぁ!もうダメだ!ゴメンなさい!!
と、制止するお母さんの腕を振り切って
外に飛び出した。

なんかもう家出少年の気持ち。

目の前がボヤける・・・。

と思ったら、飛び出して来たからメガネかけるの忘れてた。笑

水を買って帰ると、お母さんの目が冷たい。

お母さんに悪気がないのは分かってる。全ては僕の身体のことを思ってくれてるから、あんなに強く言ってくれたのも分かってる。

本当にありがとう、そして、ごめんなさい。文化の違いってあるんです。と、目を逸らしつつ部屋に入る。

水は確保したし、あとは安静にするだけでなんとかなるはず。と、寝てたら、サウラブさんが帰ってきた。

「夜遅くて開いてる薬局探し回ってたら、遅くなっちゃった。」

って、薬買ってきてくれてた。

お母さんの優しさもサウラブさんの優しさも、嬉しくて涙出そうになった。

薬飲んでその日は寝た。

翌朝。

「恭兵のことが心配で寝れなかった」とサウラブさん。

これも知ってる。
夜中、何度も目が覚めたけど、いつ起きても隣のベッドのサウラブさんは携帯を眺めてた。朝、目が覚めた時も携帯みて起きてた。

携帯好きなんかな?思ってたけど、朝の一言で答えがわかった。

たぶん本当に寝てないんやと思う。

せっかく泊めてもらってるのに熱出した申し訳なさと、あまりの優しさに心が痛む。

一晩しっかり寝れたおかげで、熱もましになったので、その日の夜行バスで次の目的地に向かうことにした。

真っ直ぐで純粋な優しさに触れることが出来た。サウラブさんファミリーに感謝感謝です。

(左から、お母さん、妹、おばぁちゃん、サウラブさん)

次回は仏陀の死んだ場所「クシナガラ」についてです。

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コメント

  1. あしだ より:

    今回のは感動した!
    念願のアフリカに行けてよかったなー!

    • kyohei より:

      インド人、最低な人にも沢山出会うんですけど、たまに出会ういい人が、いい人過ぎて、誰を信じて誰を疑えばいいのか、人を信じる難しさを痛感してました。
      念願のアフリカですよー!!すでにイメージとは違いました!!笑

  2. Fumika K. より:

    感動とおもろいで忙しい記事😂(笑)
    環境違いすぎて心配な反面
    明石ちゃんよどんどん丈夫になーれ(*゚∀゚*)って思ってる(笑)
    帰ってきたら私と英語で会話して、教えて、今の私には英語力がとても必要😌😌(笑)

    • kyohei より:

      ありがとう。色んなことありすぎて、もう少々の事では動じなくなってきてるよね。
      あれ?俺、神尾に教えてたん国語やんな?笑